群ようこ/濃い人々
知っているものはもちろん、知らないものまで楽しめた
内容
「ルーシー・ショー」のルーシーのドタバタぶりに目をみはり、「夫婦善哉」のダメ亭主に尽くす蝶子をみては、他人のお金をあてにする生活を夢見たことを自省する。
酔っぱらいの作家・ブコウスキーのくそったれ人生には喝采をおくる。テレビや本に出てくる人たちを、群ようこ目線で見ると、思わず笑ってしまうエッセイ。
12の人物が描かれている。
「食魔」のべつしろうに近い人は、わりと見かけるし興味はないけど、檜垣はなかなか面白い。余命を宣告されてなお、面白がろうとする。そうしないとやってられないというのもあるのだろうが、それを最後までやってしまえた檜垣は尊敬してしまう。
「出来ごころ」や「夫婦善哉」は同じ事を思うけど、「黒蜥蜴」は、私はまだ昔の感覚のままみたいでちょっと違った。そのうち、群さんみたいな感覚になるのか楽しみにしたい。
「ルーシー、ショー」は、そんなにたくさんは見てないけど、懐かしかった。
「アブソリュートリー・ファピュラス」は見てないけど納得。テレビはやはり見てる方が実感としてわかりやすい気がする。
気持ちよくやられた感じw